正道有理のジャンクBOX

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正道有理のジャンクBOX

― 他の動物より人間が優れているとすれば、蓄積された知識や経験から自分の行為がもたらす成果や結末を予測し得ることである ―

情報社会とコミュニケーション能力

昨今は年代を問わず、コミュニケーション能力が落ちているように感じられる。かく言う自分も他愛のない話はともかく、何か一つテーマを巡って議論する事が少なくなったし、第一面倒くさい(歳のせいもあるが)。直接対話より、メールとかネットで文字を介して気持ちを伝え合う機会が増えたからか。この場合、言い足りなければ、後から幾らでも補足できると言う安易さがある。これをそのまま対話に当てはめると気持ちがキチンと伝わらなかったり、あらぬ誤解を生じる。直接対話には相対したその場で自分の考えや気持ち、意志を正確に伝えるという意識性と緊張がある。目、耳、口から顔の表情まで身体の諸機能がこれを支える。対する相手も五感を使ってそれを感じ取る。言葉を持たない高等動物の伝達方法と基本は同じかもしれない。
全身のエネルギーを使って伝える情報を文章にするのは、恐らく困難だ。だから「行間を読む」と言われているが、それも直接対話の経験と蓄積の上に始めて可能となる理解能力だ。
政治家、教育関係者…最も人の心を大切にしなければならない人の中にも空気が読めない、相手にどう伝わるか考えようともしない人達が増えている。情報社会の落とし穴かもしれない。